
フリーターやニートの増加が問題視され、今、単なる就職支援とは違う「キャリア形成支援」という名の進路指導をカリキュラムに組み入れる大学・短期大学が増えている。「キャリア形成支援」は、自分の適性や能力に応じて、生涯にわたってキャリアを形成していくための教育。社会に出てから通用する能力を高めることを目的としている。いつから、何をすればいいのか考えてみよう。
キャリアってなに?
キャリア(CAREER)とは「経歴、生涯、専門的な職業、発展、出世、疾走」を意味することば。キャリアの形成というように使う場合は、単に職歴ではなく、「生涯にわたって継続する人間的な成長」という広い意味になる。つまり、大学の「キャリア形成支援」とは単なる就職指導ではなく、学生一人ひとりが将来設計をして、社会で通用する能力を高めるための教育をいう。
職業的な能力として求められるスキルは「テクニカルスキル(職務能力)」「ヒューマンスキル(人間関係に関する能力)」「コンセプチュアルスキル(概念的能力)」と言われている。これらのスキルを高め、自分の目標や希望を達成しながら、自分自身も収入も増えることで、よりよい未来を手に入れる。それがキャリア形成の目的だ。
何から始めればいいの?
自分を見つめ直すことこそが、キャリア形成のスタート地点。最終的に「なりたい自分」になるためには、次の5つのステップを踏もう。ステップを追って考えていくうちに、自分のやりたいこと、やりたくないこと、できること、できないことが少しずつ見えてくる。そうすることで、自分のめざす将来像に対して、今の自分には何が足りないかが見えてくる
インターンシップってなに?
今、キャリア形成を支援する方法の一つとして「インターンシップ」が注目されている。インターンシップとは、在学中に民間企業や地方公共団体、NPOなどで一定期間、将来のキャリアに関連する仕事に就くことを言う。その目的は、働くことや職業に対する意識を高めるためだ。
キャリア教育の一貫としてインターンシップを取り入れる大学・短期大学は年々増えている。文部科学省の調査によれば、昨年度インターンシップを授業科目と位置づけて単位を認定する大学は504校(国公私立すべての大学の67.7%)、短期大学は70校(同43.6%)にのぼった。実施した学年は、大学では3年次、短期大学では1年次が多く、就職活動期を迎えようとする学生を対象に、夏休み期間に実施していることがわかった。
受け入れ先によってパターンはさまざま
インターンシップは学生を受け入れる組織の事情によって、(1)見学型 (2)企業研修体験型 (3)労働実践型 (4)仮想ビジネス型 (5)セミナー型 (6)共同研究型など、さまざまなパターンがある。仕事の現場を「見る」だけにとどまるものから、仕事を体験できるようなプログラムに参加したり、学生だけで共同研究をしたりするほか、ビジネスの現場で実践を積むものまで多種多様だ。いくつかのパターンを組み合わせて独自のプログラムを用意している企業などもある。
アルバイトとはどう違うの?
アルバイトは「労働力」を補うために企業が募集するもので、仕事に対する報酬がある。インターンシップは、企業などが学生に「働く」体験をする機会を1〜2週間程度与え、仕事や企業に対する理解を深め、将来のキャリアプランに役立てることが目的。スタッフ同様に一定期間働くが、仕事に対する報酬はない。
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