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AO・推薦入試エクストラ6月25日号

文科省が2016AO入試の実施結果調査を公表

AO入試情報

◆文科省が2016AO入試の実施結果調査を公表

例年ならば秋ごろに公表されるはずの「大学入学者選抜実施状況」の統計が大幅に遅れ、ようやく本年6月上旬に判明。国公私立別にその概要をご紹介する。

<私立大>
■実施大学・学部数
AO実施校は前年より6校増えて470校、学部数は実に39学部増えて1,197学部にのぼった。やや沈静化の観があった実施状況が、再び活発化の兆しを見せている。
■入学志願者数
志願者数は微増程度(2.6%増)だったが、90,874人と初めて9万人台に乗ったことが特筆される。あと数年のうちに10万人台に迫る可能性がある。
■合格者数
前年より613人(1.2%)増の53,484人。志願増の比率に比べて小さく、合格者を絞り込んでいるとみられる。
■入学者数・入学者比率
AO入試による入学者数は388人増の50,531人で、着実に増加している。私立大全体の2割ほどが併願制だが、合格者のうち94.5%が入学手続きを取ったことになる。またAO入学者の比率は10.6%で過去最高を記録した。
<私立短大>
衆知のとおり、短大数は年々減少の一途をたどっているが、AO実施校は5校増の263校、学科数は3学科増えて478学科と増加の一途をたどっている。ただ、志願者数は前年より116人減の14,921人で、1万5千人を下回り、これまでの増加から初めて減少傾向を示した。合格者数も微減の12,762人。入学者数も微減の12,532人だが、短大全体の入学定員数が減少しているため、入学者比率は22.9%と過去最高を記録している。また、合格者のうち98.2%が入学手続きを取っていることも注目される。近い将来、短大ではAO入学者比率が30%という時代を迎えると考えられる。

◆国公立大・短大2016AO入試実施結果調査を公表

ここでは、国公立大・短大の2016AO入試実施状況をまとめた文科省統計の概要をご紹介する。

<国立大>
■実施大学・学部数
実施校は4校、学部数は18学部増えて、計51校157学部が実施した。推薦入試と比べまだ学部数は半分強といったところだが、この2016年度は実施校・学部数の増加の導火点ともいえる年度になる。
■志願者数・合格者数
前年より347人増と増加幅は小さいが、志願者数は10,091人にのぼり、2010年度以来の1万人の大台に乗った。合格者数は142人増の2,871人であった。
■入学者数・入学者比率
AO入試による入学者数は115人増の2,794人。全体に占める割合は2.8%で、前年より0.1ポイント上昇した。なお、合格者のうち入学手続きを取らなかった者が77人いたが、入学辞退は極力避けるべきだろう。
<公立大>
■実施大学・学部数
公立大ではAOの実施状況は芳しくない。前年と比べ1校1学部のみの増加で、24校33学部が実施した。
■志願者数・合格者数
志願者数は59人増の2,156人、合格者数は28人増の694人で、どちらも微増にとどまっている。
■入学者数・入学者比率
AO合格者694人のうち690人が入学(前年比27人増)。全体に占める入学者比率は2.2%で、前年と同じであった。
<公立短大>
実施校は前年と同じ5校だが、実施学科は1学科増えて9学科となった。志願者は113人、合格者は104人、入学者は104人で、いずれも微増にとどまっている。AO入学者比率は、全体の定員が減少しているため、3.1%から3.3%へ若干上昇した。

推薦入試情報

◆文科省が2016推薦入試の実施結果調査を公表

このほど文科省は、2016(平成28)年度の大学入学者選抜実施状況の調査結果を大幅に遅れて本年6月上旬に公表した。国公私立大・短大それぞれの概要をご紹介する(文科省の統計は公募・指定校制の合計)。

<私立大>
■実施大学・学部数
実施校数は前年と同じ578校だが、実施学部数は26学部増加して1,711学部。2016年度に学生募集を行った1,718学部のうち、実に99.6%が推薦入試を実施したことになる。
■志願者数・合格者数
過去3年間増加傾向が続いていたが、2016年度も9,198人(2.3%)の増加で、総数は409,122人と初めて40万人の大台に乗った。前年同様に一般入試志願者も増加しており、私大入試戦線全体がかなりきびしさを増している。
■合格者数
2015年度に合格者総数は1万人近く増えたが、2016年度も5,671人増えて計242,776人となった。平均倍率は前年の1.69倍とほぼ同じだが、3年連続で上昇しており、若干きびしくなった観がある。
■入学者数
入学者総数は前年よりわずか275人だけ増えて191,823人となった。その結果、全入学者に占める推薦入学者の比率は前年と同じ40.1%となり、4割台を維持したことが注目される。
<私立短大>
私立短大全体の募集人員は、相次ぐ募集停止によって減少し続けている。AO入学者比率が史上最高を記録したのとは対照的に、推薦入試では志願者、合格者、入学者数とも減少し続けている。
■実施大学・学部数
前年に続いて4校、10学科と大幅に減少して、311校589学科が実施した。これまでで最低の実施状況であることは言うまでもない。
■志願者数・合格者数
前年より2,086人と大幅に減少し、総数は40,796人となった。減少率は4.9%で、私立短大ではAO入試へ志願者が流れる傾向が鮮明になっている。
■合格者数
前年より1,682人減少して、総数は36,404人となった。平均倍率をみると、前年の1.13倍から1.12倍へさらに低下している。
■入学者数
前年より1,821人と大幅に減少して、推薦入学者は33,840人となったが、全入学者に占める推薦入学者の比率は、前年の62.1%から61.9%へやや低下した。ただ、依然として6割台を維持している点は、今後の進路指導で十分留意しておく必要がある。

◆文科省が2016推薦入試の実施結果調査を公表

文科省が公表した2016(平成28)年度の大学入学者選抜実施結果の概要に基づき、国公立大の推薦入試の実施状況についてレポートする。実施大学・学部数はやや増加しているが、国立大は志願者・合格者とも5年連続の微減となっている。

<国立大>
■実施大学・学部数
前年の75校267学部から4校22学部増加し、79校289学部が実施した。学校数では96.3%、学部数では73.2%が実施した。
■志願者数・合格者数
前年より166人減少して、総数は32,065人となった。セ試併用校の増加が一因と考えられ、5年連続の志願減だが、東京大・京都大の参入でも状況は好転していない。
■合格者数
前年より79人減少して、12,038人となったが、平均競争率はここ5年2.7倍で推移している。
■入学者数
前年より83人減少して、総数は12,083人となった。その結果、全入学者に占める推薦入学者の比率は前年と同じ12.1%で推移している。

全般的にみて、国立大の推薦入試では近年、セ試併用型が増加傾向にあり、それが志願動向にかなり影響しているとみられるが、まだセ試免除型の方が多く、推薦実施校では推薦入学者の比率が大学・学部により30~50%を占めるケースも多いので、今後とも推薦対策には万全を期す必要がある。

<公立大>
■実施大学・学部数
実施校は前年と同じ82校であったが、学部数は5学部増え170学部であった。学校数では全体の97.6%、学部数では94.4%の実施率であった。
■志願者数・合格者数
今年度は181人増加して、総数は18,287人となったが、地元対象が多いだけにまだ公立大志願者全体の11.6%にすぎない。
■合格者数
前年より173人増加して、計7,543人となった。平均競争率は過去4年2.4倍で推移している。
■入学者数
志願増に伴い、前年より166人増えて、総数は7,527人となり3年連続の増加。その結果、全入学者に占める推薦入学者の比率は、前年の24.0%から24.4%へやや上昇した。公立大入学者のほぼ4分の1が推薦入学者という状況になっている。
<公立短大>
実施大学・学科数は15校40学科で前年より1校減少したが、学科数では2学科増加し、実施率は100%(学科も100%)であった。学科数増加に伴い、志願者数は68人増加して1,777人。合格者数は47人増の1,352人。平均競争率は前年と同じ1.3倍であった。全入学者に占める推薦入学者の比率は前年の42.3%から43.5%へやや上昇する結果となった。

ニュースフラッシュ

◆文科省が2016一般入試の実施結果調査を公表

このほど文科省が公表した2016年度一般入試の実施結果調査によると、前年に続いて国立大は志願減、公立大は一転して志願増、私立大はかなり増加した。私立大では、推薦入試の志願者も増加しており、入試戦線の活発化が目立っている。国公私立別に一般入試の結果概要をご紹介する。

■国立大学
入学志願者数は前年に続いて5,185人減の339,854人で、前年比1.5%の減少であった。平均志願倍率は前年より若干下がって4.2倍。実際の受験者数は2,384人減の247,801人。合格者数は684人減の92,128人で、競争率は前年の2.7倍と同じであった。入学者数は83,752人で、前年より556人減少し、減少幅が大きくなっている。全体では3,378人の定員超過であった。
■公立大学
入学志願者数は前年より2,574人増加して135,921人となった。平均志願倍率は前年の6.4倍から6.5倍へ若干アップして、若干難化傾向が出てきた観がある。受験者数も前年より2,142人の増加で95,740人となっている。合格者数は若干増の30,184人。競争率は過去3年間3.3→3.1→3.2倍で推移している。入学者数は若干減少して22,457人となり、全体では1,445人の定員超過となった。
■私立大学
募集人員が前年に続いてかなり増え、4年連続の志願増で、総数が3,164,322人と300万人台に乗った後も勢いは衰えていない。平均志願倍率は前年の11.7倍から12.1倍へアップした。実際の受験者数は約13万4千人の増加となり、3,030,441人となった。注目されるのは合格者数で、2013年度の約2万4千人、2014年度の約5万1千人、2015年度の約3万5千人もの増加ぶりから一転してわずか211人増にとどまり、計949,355人となった。そのため、競争率は前年の3.1倍から3.2倍へ若干高くなっている。一般入試による入学者比率は過去3年で49.6%→49.0%→49.0%となっている。また、全体では22,549人の定員割れとなっている。

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