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総合型・推薦型選抜エクストララ8月10日号

2020国立大総合型選抜入試状況の中間集計速報(6月30日現在)

総合型選抜情報

◆2020国立大総合型選抜入試状況の中間集計速報(6月30日現在)

国立大AOの志願者数は、2016年度に初めて1万の大台に乗った後、2017~19年度の3年連続で増加している。2020年度分はまだ一部のデータが未集計だが、最終的には前年度に近い水準になるとみられる(弊社集計)。

志願者数・合格者数を示すと次のとおり。

志願者数 合格者数 競争率
人文科学系 1,141 278 4.1
社会科学系 1,620 514 3.1
教育・教員養成系 1,440 418 3.4
理学系 828 251 3.3
工学系 3,952 1,206 3.3
農・水産系 943 290 3.3
保健・医療系 1,826 437 4.2
芸術系 231 74 3.1
スポーツ・体育(健康)系 255 61 4.2
(計) 12,236 3,529 3.5

最も志願者の集中が目立つのは工学系で約4千人、理学系と合せると5千人近くにのぼる。第2位は保健・医療系の1,826人、次いで社会科学系の人気が続いている。

競争率からみると、保健・医療系とスポーツ・体育系の4.2倍、人文科学系の4.1の3分野が平均をかなり上回っている。全般的にみても、国立大推薦より平均倍率が高い点に留意する必要がある。

◆2020公立大の総合型選抜志願者数は微増(6月30日現在)

公立大のAO志願者数は、2018年度に大幅に増加して、3千人を超えたが、2019・20年度はそれを若干上回る形でさらに増加し、3年連続の志願増となっている(弊社集計)。

志願者数・合格者数を示すと次のとおり。

志願者数 合格者数 競争率
人文科学系 481 134 3.6
社会科学系 1,466 433 3.4
教育・教員養成系 108 41 2.6
理工学系 678 221 3.1
農・水産系 62 33 1.9
保健・医療系 213 38 5.6
芸術系 382 84 4.5
(計) 3,390 984 3.4

公立大の総合型選抜実施学部は、社会科学系が全体の37.7%を占め、次いで理工学系が21.7%、人文系13.0%で、保健・医療系は7.2%どまりで少ない。ただ、理工学系はかなり増加しているので要注意だろう。

志願者数をみると、社会科学系が全体の43%を占めて、断然多いのが目につく。次いで理工学系の678人、人文科学系の481人と続くが、その他の系統は少ない。

競争率をみると、群を抜くのは保健・医療系の5.6倍で、この系統はかなりの難関とみてよい。次いで、芸術系の4.5倍、人文系の3.6倍が高い。公立大のAO(総合型選抜)は近年やや活発化する兆しが出ている。

学校推薦型選抜情報

◆公募制推薦で有資格者推薦を実施した私立大学・学部(北海道・東北地区~中部地区)

2021年度入試から推薦入試が学校推薦型選抜へ移行するが、2020年度公募制推薦で有資格者推薦を実施した私立大学・学部を参考資料として掲載しておく。(2021年度学校推薦型選抜で有資格者推薦を実施する私立大学・学部は確定次第ご紹介する)

<北海道・東北地区>
札幌学院大(心理・人文・法・経済・経営)、藤女子大(文・人間生活)、北星学園大(文‐英文)、北海学園大(人文1‐英米文化)、酪農学園大(農食環境学群)、石巻専修大(経営)、仙台大(体育)、東北学院大(経営)、秋田看護福祉大(看護福祉‐福祉)、東北公益文科大(公益)
<関東地区>
茨城キリスト教大(文・生活科学・看護・経営)、常磐大(総合政策‐経営)、日本スポーツウェルネス大(スポーツプロモーション)、共愛学園前橋国際大(国際社会)、埼玉医科大(医・保健医療)、埼玉学園大(経済経営)、獨協大(外国語・国際教養・経済・法)、愛国学園大(人間文化)、川村学園女子大(文・教育・生活創造)、神田外語大(外国語)、東京情報大(総合情報)、明海大(ホスピタリティ・ツーリズム)、麗澤大(国際・外国語)、流通経済大(経済・社会・流通情報・法)、桜美林大(リベラルアーツ学群、ビジネスマネジメント学群、健康福祉学群、グローバル・コミュニケーション学群)、大妻女子大(文‐英語英文・人間関係・比較文化)、学習院大(経済・国際社会科学)、杏林大(外国語・総合政策)、工学院大(先進工・工・建築・情報)、実践女子大(生活科学‐現代生活)、芝浦工業大(建築‐先進的プロジェクトデザイン)、順天堂大(国際教養)、上智大(文・総合人間科学・法・経済・外国語・総合グローバル・国際教養・理工)、昭和女子大(国際)、清泉女子大(文‐日本語日本文・スペイン語スペイン文・英語英文・地球市民)、専修大(経営‐経営、商)、創価大(経済・経営・法・文・教育・看護・理工・国際教養)、大東文化大(外国語‐英語・日本語B、社会‐社会B)、玉川大(教育・文・芸術・経営・観光・リベラルアーツ・農・工)、東京家政大(スタンダード方式、人文‐英語コミュニケーション)、東京経済大(経済・経営・コミュニケーション・現代法)、東京都市大(理工・建築都市デザイン・情報工・環境・メディア情報・都市生活・人間科学)、東京農業大(農・応用生物科学・生命科学・地域環境科学・国際食料情報・生物産業)、東洋大(文1‐英米文、経済1‐国際経済)、日本大(商、国際関係、理工‐交通システム工・海洋建築工・航空宇宙工、生物資源科学‐国際地域開発)、文京学院大(外国語、経営、人間、保健医療技術‐作業療法)、法政大(経営‐経営戦略、情報科学)、目白大(経営・外国語)、早稲田大(人間科学)、神奈川大(国際日本・経営・外国語・理・工)、神奈川工科大(工‐機械工<航空宇宙学>)、鶴見大(文)、桐蔭横浜大(スポーツ健康政策)、東洋英和女学院大(人間科学・国際社会)
<中部地区>
山梨学院大(法・経営・健康栄養)、長岡大(経済経営)、新潟国際情報大(国際・経営情報)、富山国際大(現代社会・子ども育成)、金沢工業大(工、情報フロンティア、建築、バイオ・化学)、金沢星稜大(人文)、朝日大(経営)、愛知大(国際コミュニケーション・経済・経営)、愛知工業大(工・経営・情報科学)、金城学院大(文‐英語英米文化、生活環境‐生活マネジメント、国際情報‐グローバルスタディーズ、人間科学‐コミュニティ福祉)、志学館大(健康科学)、椙山女学園大(国際コミュニケーション)、東海学園大(経営・人文・心理・教育・健康栄養)、名古屋産業大(現代ビジネス)、名古屋文理大(健康生活・情報メディア)、名城大(経営)
<近畿地区>
京都外国語大(外国語・国際貢献)、京都華頂大(現代家政)、同志社大(グローバル・コミュニケーション、文‐英文・美学芸術、グローバル地域文化、神、文化情報)、同志社女子大(学芸‐国際教養)、龍谷大(文・経済・経営・法・政策・国際・先端理工・社会・農)、大阪学院大(商・経営・経済・法・外国語・国際・情報)、大阪産業大(国際・経営・経済・デザイン工・工)、大阪商業大(経済・総合経営・公共)、関西大(商)、四天王寺大(人文社会・教育・経営・看護)、太成学院大(人間・経営)、桃山学院大(国際教養、社会、法、経済、経営‐経営)、神戸芸術工科大(芸術工)、流通科学大(商・経済・人間社会)
<中国・四国地区>
岡山商科大(法・経済・経営)、川崎医療福祉大(医療福祉・保健看護・リハビリテーション・医療技術・医療福祉マネジメント)、広島経済大(経済・経営・メディアビジネス)、広島修道大(商・国際コミュニティ・経済科学・人間環境)、広島女学院大(人文‐国際英語<GSEメジャー>)、徳島文理大(薬、人間生活‐メディアデザイン・人間生活、保健福祉‐口腔保健・人間福祉、総合政策、香川薬、文)、高松大(発達科学・経営)、松山大(経済・経営・人文‐英語英米文)
<九州地区>
九州産業大(国際文化・人間科学・経済・商・地域共創・理工・生命科学・建築都市工・芸術)、西南女学院大(人文‐英語)、福岡工業大(工・情報工・社会環境)、福岡女学院大(国際キャリア)、長崎国際大(人間社会‐国際観光)、崇城大(工‐宇宙航空システム工<航空操縦学>)、宮崎国際大(国際教養)、宮崎産業経営大(法・経営)、沖縄大(経法商、人文‐国際コミュニケーション・福祉文化)、沖縄キリスト教学院大(人文)、沖縄国際大(法・経済・産業情報・総合文化)

ニュースフラッシュ

◆高校普通科の再編論議がスタート

文部科学大臣の諮問機関である中教審特別部会は、高校生の約7割が在籍する普通科を 再編する案をまとめ、文系・理系の枠を超えた学際的な学びや、地域社会の課題解決を   めざすなどの新学科を、早ければ2022年春に設置できるようにすることを目ざしている。

現行の高校は(1)普通科、(2)農業・工業をはじめとする専門科、(3)普通教育と専門教育を合わせた総合学科、の3種類がある。文科省令では、普通教育をする高校は普通科しか設置できないと定められている。政府の教育再生実行会議は昨年5月、現状では高校ごとの特色が薄く、画一的な教育が生徒の意欲をそいでいると指摘した。新制高校がスタートして半世紀余、大学進学にそなえるための高校教育が、すなわち普通科の教育ととらえられていたが、時代は大きく変化している。

再編案では、普通教育を行う高校に、普通科のほかSDGs(持続可能な開発目標)の実現など現代的な課題や、少子高齢化など地域社会の課題の解決のために学ぶ学科の新設を認めることを例示。ほかに学校設置者である各教育委員会や学校法人の判断で、スポーツや芸術の素養を育てる学科などを設置できるようにする案も示した。「社会に開かれた教育課程を構築する」という視点には一理あるが、専門科や総合学科との差異を明確にできるかどうかも重要だろう。我が国の国立大入試は、幅広い学力が必要であるとして、5教科入試を維持してきた。これこそが、高校生にとって最大の壁で、もう少し柔軟な対応ができればと考える人は多いだろう。

中教審では審議を続け、2021年初めにも高校改革などについて文科相に答申。文科省は同年3月までに省令を改正し、2021年度から生徒募集、2022年度から設置できるようにする方針だ。

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