AO・推薦入試エクストラ8月25日号
国立大:2019AO入試のフォロー情報速報(2)
AO入試情報
国立大:2019AO入試のフォロー情報速報(2)
この8月上旬~中旬に判明した国立大の2019AO入試情報を前号に続いてフォローする。主な変更点や日程を中心にご紹介する。
- <東日本国立大>
- ■旭川医科大
- 募集人員と入試日程のみ決定していたが、出願資格で国際医療人特別選抜の成績基準が4.0→4.3以上へ引き上げられたので注意してほしい。その他の選考方法などは変更ない。
- ■筑波大
- 選考方法と合否判定評価法の情報が未着だったが、全学群とも前年どおりで変更はない。
- ■千葉大
- 新規実施の法政経学部(経済学特進プログラム)は、日程が未定だったが、次のとおり判明。出願期間=10月29日~31日、1次試験日=11月25日、合格内定発表=12月19日、最終合格発表=2月13日
- <国際教養学部>募集人員・出願資格・選考方法は前年どおり。日程は次のとおり。出願期間=9月18日~21日、試験日=10月27日、合格内定発表=11月22日、最終合格発表=2月13日
- <工学部デザインコース>募集人員・出願資格・選考方法は前年どおり。日程は次のとおり。出願期間=10月2日~9日、1次試験日=10月27日、合格発表=1次10月28日、2次11月16日、最終2月13日
- <工学部物質科学コース>方式I・IIとも日程は次のとおり。出願期間=10月2日~9日、2次試験=10月27日、合格発表=1次10月16日、2次11月16日、最終2月13日
- <園芸学部>募集人員・出願資格・選考方法は前年どおり。日程は次のとおり。出願期間=10月9日~11日、2次試験日=11月11日、合格発表=1次10月26日、2次11月30日、最終2月13日
- <教育学部>学部改組を予定しているので注意してほしい。募集人員は次のとおり。小学校コース=国語科6人、社会科6人、算数科6人、理科6人、教育学6人、教育心理学6人、ものづくり3人、小中専門教科コース=音楽科2人、図画工作・美術科2人、保健体育科3人、家庭科2人、英語教育コース7人。出願資格・選考方法は従来どおり。日程は次のとおり。出願期間=9月25日~27日、試験日=10月13日、合格発表=内定10月25日、最終2月13日
- ■東京海洋大
- 両学部とも募集人員・出願資格・選考方法は前年どおり。日程は次のとおり。海洋生命科学部海洋政策文化学科→出願期間=8月1日~6日、1次試験日=8月23日、2次試験日=9月13日、合格発表=1次8月31日、2次10月12日、海洋生物資源学科→出願期間=11月1日~6日、1次試験日=11月22日、2次試験日=12月20日、合格発表=1次12月14日、2次1月22日
- ■横浜国立大
- 日程は次のとおり判明。教育学部→出願期間=9月7日~12日、試験日=1次9月28日、2次10月20日、合格発表=1次10月5日、2次11月5日、最終2月12日、経済学部・経営学部→出願期間=10月11日~17日、2次試験日=12月17日、合格発表=1次11月16日、2次1月11日、最終2月12日、理工学部→出願期間=9月21日~27日、2次試験日=11月24日、合格発表=1次10月16日、2次12月11日、最終2月13日、都市科学部→出願期間=9月21日~27日、2次試験日=11月17日、合格発表=1次11月7日、2次12月5日、最終2月13日
◆西日本国立大:2019AO入試のフォロー情報速報(2)
ここでは、西日本国立大の2019AO入試情報を前号に続いてフォローする。主な変更点や日程を中心にご紹介する。
- <西日本国立大>
- ■金沢大
- 前年どおり薬学部のみの実施で、募集人員・出願資格・選考方法のいずれも変更はない。日程は次のとおり。出願期間=1月21日~25日、2次試験日=2月11日、合格発表=2月13日
- ■静岡大
- <訂正>前号で工学部の2枠制が1枠に変更とお伝えしたが、当編集部のミスで、従来どおり「全学科枠」「専門・総合学科枠」の2枠で実施され、募集人員も前年どおり。
- ■京都工芸繊維大
- 入試日程のみ公表されていたが、一般プログラム(一般・グローバル)、地域創生Teach Program (一般・地域)ともスクーリングを中心とした前年度の選考方法で実施される。
- ■奈良女子大
- 募集人員・入試日程は決定していたが、その他の出願資格・選考方法も変更なく前年どおりの内容で実施される。
- ■愛媛大
- <社会共創学部>AOI・IIとも募集人員・出願資格・選考方法は前年どおり。日程は次のとおり。AOI→出願期間=9月3日~21日、試験日=10月13・14日、合格発表=10月31日
- <法文・教育・農学部>前年と同じ内容で実施。日程は次のとおり。法文学部→出願期間=11月26日~12月14日、試験日=2月2日、合格発表=2月8日、教育学部→出願期間=10月18日~11月7日、試験日=11月25日、合格発表=1次12月7日、2次2月8日、農学部→出願期間=11月26日~12月14日、試験日=2月2日、合格発表=2月8日
- ■九州大
- 募集人員は教育学部だけが10人→7人に減少されたが、その他は変更ない。出願資格・選考方法も前年どおり。入試日程は次のとおり。AO入試I→出願期間=9月18日~21日、試験日=共創11月3・4日、教育12月1日、合格発表=共創11月22日、教育12月21日、AO入試II→出願期間=11月12日~16日、試験日=2月2日、合格発表=2月12日
- ■琉球大
- コースごとの募集人員が一部で変更。電気システム工学4人→2人、社会基盤デザイン7人→5人、エネルギー環境工学6人→10人と7コースのうち3コースが変更になった。出願資格・選考方法は前年どおり。入試日程は次のとおり。出願期間=7月23日~8月7日、試験日=1次9月6・8日、2次9月20・21日、合格発表=最終10月2日
推薦入試情報
◆国公立大:2019推薦入試の新規実施速報
弊社では9月初旬に全国の高校へ2019全国版「推薦入学年鑑」をお届けする予定だが、本年度も国公立大で注目すべき新規実施のケースがかなりあり、年鑑より一足早く新規実施情報を速報でご紹介する(学部改組のケースは除く。詳細は弊社年鑑を参照してほしい)。
- <国立大>
- ■山形大
- <推薦入試I>理学部=理学科‐化学3人・生物学3人・地球科学3人(数学I・II・IIIABと化学・生物学は理科指定科目の履修者)
- <推薦入試II>人文社会科学部=人文社会科学科‐人間文化5人・グローバルスタディーズ8人・総合法律+地域公共政策+経済・マネジメント10人
- ■茨城大
- <専門課程推薦>工学部昼=情報工学科若干(4.0以上、英語検定の有資格者)
- ■群馬大
- 社会情報学部=一般枠のほかGFL特別枠、データ解析特別枠を新設(全体4.0以上、全体3.5以上で英語または数学4.3以上、全体3.5以上で英検2級または数検準1級以上などのいずれか)
- ■東京外国語大
- 言語文化学部=言語文化学科‐英語5人、ドイツ語3人、ポーランド語・チェコ語2人、フランス語3人、イタリア語2人、スペイン語3人、ポルトガル語2人、ロシア語3人、ロシア語・ウズベク語・モンゴル語2人、中国語3人、朝鮮語2人、インドネシア語・マレーシア語・フィリピン語3人、タイ語・ラオス語・ベトナム語・カンボジア語・ビルマ語5人、ウルドゥー語・ヒンディー語・ベンガル語3人、アラビア語・ペルシア語・トルコ語4人(4.3以上)、国際日本学部=国際日本学科10人、国際社会学部=国際社会学科‐北西ヨーロッパ・北アメリカ2人、中央ヨーロッパ2人、西南ヨーロッパ2人、イベリア・ラテンアメリカ3人、ロシア・中央アジア2人、東アジア3人、東南アジア第1‐2人、東南アジア第2‐2人、南アジア2人、中東2人、アフリカ2人、オセアニア1人(4.3以上)
- ■福井大
- <推薦入試I>工学部=電気電子情報工学科5人、建築・都市環境工学科3人(専門・総合学科出身、4.0以上)
- ■岐阜大
- <推薦入試II/「ぎふ清流入試」>教育学部=学校‐国語2人、社会‐史学2人、地理2人、現代社会2人、数学2人、理科‐物理学2人、化学2人、生物学2人、地学3人、音楽2人、家政2人、英語3人、学校‐心理学3人、教職基礎3人、特別支援学校2人(3.5以上)
- ■三重大
- <推薦入試(1)>工学部=総合工学科‐機械工学12人、電気電子工学10人、応用化学10人(3.5以上)
- <推薦入試(2)>工学部=総合工学科‐機械工学10人(3.5以上/セ試併用)
- <推薦入試(3)>工学部=総合工学科‐電気電子工学3人(クラス成績で上位5%以内または本コース指定の有資格者、電気・電子課程出身者)
- ■広島大
- 教育学部=第四類‐人間生活系2人(3.8以上/セ試併用)、経済学部=経済学科夜10人(4.0以上/セ試併用)
- ■愛媛大
- <推薦入試II>理学部=理学科‐数学・数理情報10人、物理学5人、化学8人
- ■長崎大
- <推薦入試II>薬学部=薬学科4人、薬科学科4人(4.3以上)
- ■鹿児島大
- <推薦入試I>医学部=保健学科‐理学療法学4人、作業療法学3人(4.0以上)
- <推薦入試II>理学部=生命化学科8人
◆公立大:2019推薦入試の新規実施速報
ここでは公立大の2019推薦入試のうち新規実施情報をまとめてご紹介する(学部・学科改組のケースは除く。詳細は弊社年鑑を参照してほしい)。
- <公立大>
- ■秋田公立美術大
- <推薦選抜II>美術学部=美術学科5人(全国)
- ■富山県立大
- 看護学部=看護学科48人(県内)
- ■滋賀県立大
- <推薦C>人間文化学部=生活デザイン学科若干(セ試併用/全国)
- ■京都府立大
- 文学部=和食文化学科9人(県内、成績優秀な者)
- ■大阪府立大
- <地域医療枠>医学部=医学科10人(府内/4.3以上)
- ■兵庫県立大
- 国際商経学部=国際商経学科グローバルビジネス20人(数・英の履修条件を満たす英検2級以上等の有資格者/全国)、社会情報科学部=社会情報科学科20人(3.8以上/全国)
- ■新見公立大
- <全国公募>健康科学部=地域福祉学科15人+地域優先(新見市内5人、県内・県境5人)(3.8以上)、健康保育学科20人+地域優先(新見市内5人)
ニュースフラッシュ
◆31年度「大学入学者選抜実施要項」は専門職大学・短大を含む
本年6月4日付けで出された「平成31年度大学入学者選抜実施要項」は、中教審答申「高大接続・入試改革」の提言をふまえ、前年とほぼ同じ内容で具体的な内容を示すものになっているが、新たな専門職大学・短大を含む点が注目される。ここでは、要項の項目ごと、主要な事項を整理しておこう。
<第1 基本方針>
「大学入学者選抜は、各大学(専門職大・短大含む)がそれぞれの教育理念に基づき、生徒が高等学校段階までに身につけた力を、大学において発展・向上させ、社会へ送り出すという大学教育の一貫したプロセスを前提として~(中略)~大学への入口段階で入学者に求める力を多面的・総合的に評価することを役割とするものである」と明快に規定。選考の際、「各大学は、年齢、性別、国籍、家庭環境等に関して多様な背景を持った学生の受入れに配慮する」という一文も継続されている。
さらに「学力を構成する特に重要な以下の三つの要素をそれぞれ適切に把握するよう十分留意する」と明記している。
(1)基礎的・基本的な知識・技能
(2)知識・技能を活用して、自ら課題を発見し、その解決に向けて探究し、成果等を表現するために必要な思考力・判断力・表現力等の能力
(3)主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度
この3点は近い将来の大学入試の核になると予測される。
<第2 入学者受入方針>
ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシーそれぞれを明快に示して、各大学の努力を促す内容になっており、高等学校で履修すべき科目や取得が望ましい資格なども「入学後の教育課程を踏まえ」て示すこととされている。
<第3 入試方法>
一般入試の選抜法に、集団討論、プレゼンテーションその他の能力・適性等に関する検査、活動報告書、大学入学希望理由書及び学修計画書、資格・検定試験等の成績などが加えられ、入学志願者の能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価・判定する入試方法と規定している。
また、アドミッション・オフィス入試は詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせることによって、入学志願者の能力・適性や学習に対する意欲・目的意識等を総合的に判定する入試方法、と定義。各大学が実施する検査内容のうち、従来の面接は口頭試問に変わっているので注意したい。推薦入試に関しては、出身高等学校長の推薦に基づき、原則として学力検査を免除し、調査書を主な資料として判定する入試方法、と規定している。
<第4 調査書>
従前の「調査書を十分活用することが望ましい」から「調査書を十分活用する」に改められている。また、大学で評価する事項を調査書にどう盛り込むのかという記載方法等を具体的に募集要項に記載することも義務づけている。合否判定にあたり、未履修科目があることをもって、不利益な取り扱いがないよう配慮する。
<第5 学力検査等>
個別学力検査の実施に関しては、「複数教科を統合して学力を判断する総合的な問題の出題など、工夫に努めることが望ましい」とし、職業に関する科目の出題にも言及している。また、資格・検定試験等の成績の活用については、平成27年3月11日付文部科学省初等中等教育局長・高等教育局通知「英語力評価及び入学者選抜における資格・検定試験の活用について」を踏まえ、外国語のコミュニケーション能力を適切に評価する観点から4技能を測ることのできる資格・検定等の結果を採用するとし、国際科学オリンピック等、国際バカロレア成績等も一層の活用を図るよう促している。
大学入試改革がスタートする2021年度入試が近づくにつれ、選抜実施要項の内容も次第に変化していくと思われる。高校教育の段階でも、それに対応した脱皮・変革が求められることは言うまでもない。