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総合型・推薦型選抜エクストラ6月25日号

◆2026年度入試から新たに総合型選抜を導入する国公私立大・短大

総合型選抜情報

◆2026年度入試から新たに総合型選抜を導入する国公私立大・短大

7月上旬に弊社の『総合型選抜年鑑』を全国の高校にお届けする予定だが、それに先立って2026年度から新たに総合型選抜を実施する国公私立大・短大の情報概要を速報でご紹介する(詳細は本年鑑、または各大学の要項でご確認ください)。

<国立大>

■上越教育大
<総合型選抜Ⅰ>教育学部10名、選考方法→1次=書類審査・前期プログラム総合評価・プレゼンテーションおよび面接、2次=共通テスト(国・地公・数・理・外)
 <総合型選抜Ⅱ>教育学部12名、選考方法→1次=書類審査・プレゼンテーションおよび面接、2次=共通テスト(国・地公・数・理・外)

<公立大>

■札幌医科大
医学部=医学科20名、出願資格→道内、専願、1浪、4.3以上、選考方法→1次=書類審査・ミニ講義による小作文・面接、2次=共通テスト
■名寄市立大
保健福祉学部=社会福祉学科5名、社会保育学科5名、出願資格→全国、専願、浪人、選考方法→社会福祉学科=書類審査・小論文・面接、社会保育学科=書類審査・活動・小論文・面接
■神奈川県立保健福祉大
保健福祉学部=看護学科3名、栄養学科3名、社会福祉学科3名、リハビリテーション学科理学療法学専攻1名、作業療法学専攻1名、出願資格→全国、専願、1浪、選考方法→1次=書類審査、2次=面接(看護学科=発表、その他=プレゼンテーション含む)
■三条市立大
工学部=技術・経営工学科12名、出願資格→全国、併願、浪人、選考方法→書類審査・当日課題型グループワーク・事前課題型プレゼンテーション・小論文(1泊2日の合宿形式で実施)
■福知山公立大
<総合型選抜Ⅰ>地域経営学部=地域経営学科6名、情報学部=情報学科5名、出願資格→全国、専願、浪人、選考方法→地域経営学部=1次→書類審査、2次→面接・プレゼンテーション、情報学部=書類審査・小論文・面接
 <総合型選抜Ⅱ>情報学部=情報学科5名、出願資格→全国、専願、浪人、選考方法→書類審査・面接・共通テスト(理・数・情Ⅰ必須、国・地公・外から1科目)

<私立大>

■日本赤十字北海道看護大
看護学部=看護学科20名、出願資格→併願、浪人、3.2以上、選考方法→書類審査・グループディスカッション・面接
■北海学園大
経済学部1=18名、人文学部1=日本文化学科13名、英米文化学科12名、工学部=社会環境工学科社会環境専攻3名・環境情報専攻3名、建築学科7名、電子情報工学科10名、生命工学科6名、経済学部2=12名、人文学部2=日本文化学科10名、英米文化学科6名、出願資格→専願、現役、選考方法→経済学部1・2=1次→書類審査・提出小論文、2次→グループディスカッション・プレゼンテーション・口頭試問、人文学部1・2=日本文化学科→1次=書類審査、2次=総合問題・プレゼンテーション・口頭試問、英米文化学科→1次=書類審査、2次=英語2技能試験を大学で受験・プレゼンテーション・口頭試問、工学部=社会環境工学科・建築学科→1次=書類審査・提出小論文、2次=講義型試験・口頭試問、電子情報工学科・生命工学科→1次=書類審査、2次=プレゼンテーション・口頭試問
■日本赤十字東北看護大
看護学部=看護学科5名、出願資格→専願、1浪、選考方法→エントリーシート・特別活動報告書・面談後に出願。出願後、書類審査・小論文・面接・口頭試問で選考
■自治医科大
医学部=医学科7名(山梨県2名、富山県1名、山口県2名、佐賀県2名で募集)、選考方法→書類審査・適性検査(英・数)・面接
■日本赤十字看護大
看護学部=看護学科若干、さいたま看護学部=看護学科若干、出願資格→専願、浪人、CEFR A2レベル程度の英語有資格者、選考方法→1次=書類審査、2次=小論文・面接
■一宮研伸大
看護学部=看護学科15名、出願資格→専願、1浪、選考方法→書類審査・提出作文により出願の可否を判定。出願後、面接で選考
■大阪物療大
保健医療学部=診療放射線技術学科20名、出願資格→専願、選考方法→書類審査・小論文・グループディスカッション
■日本赤十字広島看護大
看護学部=看護学科5名、出願資格→専願、現役、3.0以上、選考方法→書類審査・模擬授業・小論文・面接
■日本赤十字九州国際看護大
看護学部=看護学科10名、出願資格→専願、浪人、選考方法→書類審査・面接

<私立短大>

■山梨学院短大
食物栄養学科10名、保育学科20名、出願資格→①専願・②併願、浪人、選考方法→書類審査・面接

学校推薦型選抜情報

◆国公立大の学部系統別学校推薦型選抜の実施状況

一般選抜は国立・公立とも全学部で実施するが、学校推薦型選抜の場合は国立大の全学部数のうち71.5%、公立大では96.4%が実施し、推薦入学者比率は国立大が12.4%、公立大が26.0%(2024年度)となっている。弊社の集計(複合領域は複数扱い)に基づいて、2025年度学部系統別の実施状況をみておこう。

<国立大>

私立大では人文・社会系だけで50%弱を占めるのに対して、国立大のこの2分野は27%程度で、理学・工学・農・保健医療系の理系が50%を超えている。私立大の実施構図は「文高理低型」、国立大は「文低理高型」と対照的であることに留意したい。国立大の学校推薦型選抜の実施状況は、下記のグラフのとおりとなっている。


国立大 推薦入試の学部系統別実施状況


文系の中でも特に人文科学系は26学部(8.1%)と少ないので注意したい。社会科学系は60学部(18.8%)あるが、経済・経営・商学関係では専門課程対象も多く、普通課程を含むケースでは、小樽商科大、横浜国立大、名古屋大、滋賀大、神戸大、長崎大などが注目される。法学関係で実施するのは、東京大、新潟大、名古屋大、熊本大など限られている。

教員養成系は47学部(14.7%)で、教育系のある多くの大学で実施するが、1専攻・コースごとの推薦定員枠は小さいので、十分注意してもらいたい。
 理・工・農・保健などでの自然科学系は全体の5割強を占め、国立大推薦の中心的勢力で、特に保健・医療系は看護・医療関係の国立短大が全て4大化されて以降大幅に増加し、今日では工学系と肩を並べ54学部(16.9%)と多い。

人気の高い工学系には、筑波大、電気通信大、東京大、静岡大、名古屋大、名古屋工業大、京都大、大阪大、九州工業大など魅力校が多い。農・水産学系も32学部(10.0%)とかなり豊富にあるが、獣医学関係は少ない。また、芸術系、体育・スポーツ系、生活科学系の3分野は、国立大ではきわめて少ないので留意してほしい。

◆公立大:学部系統別学校推薦型選抜の実施状況

公立大の場合、全学部の9割強で公募推薦を実施するだけに、学校推薦型選抜の重要性はきわめて高い。中でも特筆されるのは、全249学部のうち3割近くを保健・医療系が占めている点だ。学部系統別の学校推薦型選抜実施状況は、下記グラフのとおり。


公立大 推薦入試の学部系統別実施状況


国立大と若干異なるのは、人文・社会科学系は4割近くにのぼり、文・理のバランスが比較的良いことだろう。理学系・工学系・農学系は国立大と比較するとかなり少なく、全国型も少ないので、志望校選択には留意する必要がある。保健・医療系は65学部(26.1%)と群を抜いて多く、その中では看護関係が最も多い。また、芸術系、体育・スポーツ系、生活科学系も相当数あり、女子人気を支える要因の1つとなっている。

ニュースフラッシュ

◆私立大:2025一般選抜志願者数上位20校の動向

私立大の一般選抜志願者数は、11年連続で近畿大が1位だったが、2025年度はついにその座を明け渡し、首都圏の中堅校である千葉工業大が初の1位となった。また、志願者数が10万人を超えているのは5校。注目すべきは、トップ20に入っている大学のうち19校が前年比指数プラスになっているという点である。新課程への移行や先の見通しがつかない世の中に対して、受験生が少しでも上の大学を目指そうとする傾向が出ている。また、出願しやすく、受験しやすい大学が増加しているということも、志願増に繋がっているのではないかと考えられる。2025ベスト20の順位、志願者数等は以下のとおりとなっている。


順位 大学名 2025年度 2024年度 志願指数 前年順位
1 千葉工業大 162,005 142,645 114 2
2 近畿大 157,563 147,100 107 1
3 明治大 115,323 109,159 106 3
4 東洋大 113,762 102,910 112 4
5 法政大 105,107 102,169 103 5
6 立命館大 96,917 95,779 101 6
7 早稲田大 95,938 89,420 107 7
8 日本大 92,232 75,839 122 8
9 関西大 79,859 72,588 110 9
10 中央大 73,803 65,993 112 10
11 龍谷大 63,452 59,990 106 11
12 立教大 62,829 56,495 111 12
13 東京理科大 57,039 52,261 109 14
14 関西学院大 56,236 52,624 107 13
15 同志社大 52,727 50,974 103 16
16 青山学院大 50,672 47,109 108 17
17 専修大 49,022 51,289 96 15
18 名城大 46,208 42,649 108 18
19 福岡大 45,905 41,941 110 19
20 慶應義塾大 40,131 37,600 107 20

(注)4月中旬現在のデータ


1位は首都圏の中堅私大である千葉工業大、2位は近畿大と、1位・2位は入れ替わったが、3位~10位は昨年と同じランキングとなっている。前年8位の日本大は順位こそ変動ないが、志願者数は約1万6千人増となっており、前年度の大幅減からの反動とみられる。2025年度は、慶応義塾大が再びランクインしている。志願指数の伸びでは千葉工業大、近畿大、東洋大、日本大の4校が目立っている。例年、20校にランクインしているのは首都圏、阪神圏だが、福岡県の福岡大、愛知県では名城大がランクインしている。なお、上位20校の延べ志願者数は前年から大幅増となっており、志願指数が100を超えている大学は12校から19校に増加している。上位30校までの大学に関しては、志願者数が軒並み増加傾向となっているが、私立大の入学者比率で見ると、一般選抜の入学者比率は年々減少している。これは、総合型・推薦型で早期合格の確保を目指す受験生が増加傾向にあるということも影響していると考えられる。ただし、上位20校だけで全私立大志願者の約半数を占めるという構図に変化はない。

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