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総合型・推薦型選抜エクストラ3月25日号

2027年度入試は私立大の学校推薦型に注目

総合型選抜情報

◆2026・27年度も入学者比率・志願者数は増加傾向

国公私立大を問わず、総合型選抜の重要性はもはや言うまでもないことだろう。入学者比率・志願者数ともに増加傾向となっており、その傾向はしばらく続くのではないかと予測している。多くの大学が成績基準を設定していないため、受験生にとっては活用しやすい入試となっている。

総合型では人物の個性・能力に重きをおいており、選抜方法も模擬授業・プレゼンテーションなど、独自の方法を取り入れている大学も多い。そのため、生徒だけで入試対策を行うのは難しく、先生方の指導やアドバイスは欠かせないものとなっている。書類の作成、面接・プレゼンテーション等の対策など、きめ細かな入試対策が必要となる入試だけに、進路指導の負担も大きくなるが、それだけ総合型選抜が大学入試において重要な柱となっていることにもなる。

2026・27年度も入学者比率・志願者数は増加傾向になると予測しており、大学入試の先陣をきってスタートする総合型をどう活用していくかが、生徒にとっては非常に重要となってくる。保護者の方も早期に合格を確保したいという考えが多くあり、総合型を上手く活用していくことが、現在の大学入試ではより重要になっているということが言えるだろう。

国公私立大別の2026年度入試のまとめと2027年度入試の展望をまとめておく。

<国立大>
2026年度入試は実施大学67校(82.7%)、実施学部271学部となっており、着実に増加している。入学者比率は2025年度が7.7%(前年度6.1%)とここ6年右肩上がりとなっている。2026年度は全体の募集人員が前年より約千人も増加しており、入試統計はまだ集計中だが、志願者数が増加していることはほぼ間違いないだろう。また、工学系の女子枠増加もかなり多かったが、この女子枠に関しては志願者が集まっている大学と、そうでない大学にかなりはっきり分かれている結果となっており、今後も課題が残る形となっているのかもしれない。
 2027年度入試も多くの大学で新規実施する学部・学科があり、入試内容を変更する学部も多いので入試情報には十分注意してもらいたい。また、国立大では後期日程を廃止し、総合型の募集人員を増加している大学も多い。ただ、学校推薦型に比べると募集枠はまだ小さいので、競争率も比較的高く、年度によってかなり変動するので、入試結果もしっかりとチェックしてもらいたい。そして、共通テストを課す総合型も4割以上の学部で実施されている。特に、最終の共通テストで得点が足りず不合格となる受験生も見受けられるので、共通テスト対策にも万全を期してもらいたい。
<公立大>
2026年度入試は実施大学51校(53.7%)、実施学部104校と前年より実施大学・学部数が大幅に増加しており、大学の実施率も初めて50%を超えた。入学者比率は2025年度が6.0%(前年度4.5%)とこちらも上昇している。2026年度は新規実施校が5校あり、入試統計はまだ集計中だが、志願者数も増加していることはほぼ間違いないだろう。ただ、全般的には国立大・私立大に比べると、まだまだ積極的に実施されているという状況ではない。また、公立大の地元枠というものもほとんどなく、多くの大学が全国枠で実施されているというのも学校推薦型との大きな違いだろう。
 2027年度入試も大きな変化というものはあまりないと予測している。公立大においては、共通テストを課す総合型は少数ではあるが、増加傾向にはなっているので注意してもらいたい。また、募集枠が小さいことから、競争率はかなり高くなっているので、志望大学・学部の志願者数の推移なども十分注意してもらいたい。
<私立大>
2026年度入試は実施大学558校(96.2%)、実施学部2,041学部で実施大学は前年より7校増加している。入学者比率は2025年度が22.8%(前年度19.0%)と初の20%の大台を突破した。2026年度入試統計はまだ集計中だが、志願者数もほぼ間違いなく増加しているだろう。2026年度入試では探究学習を活用した大学・学部がかなり増加している。また、地方の大学は総合型に力を入れている大学も多い。子どもの数がこれから減少していくことを考えれば、大学入試の先陣をきる総合型で受験生をある程度確保したいという考えもあって当然だろう。ただ、青田買いということになることだけは避けてもらいたい。
 2027年度入試も新規実施する大学・学部がまだ出てくると思われる。総合型に関しては、各大学ともまだ試行錯誤の部分があり、毎年ではあるが変更点がかなり多いので、入試情報には十分注意してもらいたい。また、総合型では離島出身者や児童養護施設出身者など、地域格差・経済格差を考慮した入試が若干増加している。こういった入試は今後も増加してもらいたいと考えるので、該当する受験生には積極的に活用させてもらいたい。
 私立大総合型は、ここ数年志願者数が増加傾向となっているが、2027年度入試では受験生が若干減少することなどもあり、志願動向には十分注意してもらいたい。また、受験生には前年度の入試結果もしっかりと確認させ、自分の第1志望大学・学部を選ぶうえで参考にしてもらいたい。

学校推薦型選抜情報

◆2027年度入試は私立大の学校推薦型に注目

私立大の学校推薦型選抜は全体の志願者数の7割以上が近畿地区に集中している。そのため、近畿地区以外でも公募制推薦は実施されているが、指定校制がメインとなっている大学も少なくない。また、公募制推薦で実施していた専門課程推薦、課外活動推薦などを総合型に移行し、指定校制のみという大学もかなり増加している。

学校推薦型選抜は、総合型に比べ学力・成績基準に重きをおいており、その中でも3年間の成績基準は重要視されている。そして、国公私立大問わず、出願条件に成績基準を設定している大学が多い(ただし、私立大近畿地区はあまり多くない)。また、総合型に比べ、筆記試験(学力検査・小論文・共通テスト)を課している大学も多い。また、理系を中心に面接では口頭試問が多く実施されているのも大きな特徴だろう。

2026・27年度入試では、入学者比率・志願者数ともに若干増加すると予測している。これは、総合型に志願者数が流れている分、学校推薦型の志願者数が大幅に増加することはないと考えられる。また、私立大では難関私立大・有名私立大の多くが学校推薦型は指定校制のみという状況でもある。ただ、ここ数年で公募制推薦を復活させている私立大も少しずつではあるが増加している。

いずれにしても、受験生には年内入試と呼ばれている総合型・学校推薦型を上手く活用させることが、第1志望合格に大きく近づくこととなる。ただ、そういった対策や判断は受験生だけではできない。先生方の指導やアドバイスがより重要となってくることは間違いないので、先生方におかれても、大学入試の情報には注目していってもらいたい。

国公私立大別の2026年度入試のまとめと2027年度入試の展望をまとめておく。

<国立大>
2026年度入試は実施大学76校(93.8%)、実施学部数328学部となっており、前年度とほぼ変わっていない。実施しないのは北海道大、弘前大、東北大、東京芸術大、奈良教育大の5校。入学者比率は2025年度が12.7%(前年度12.4%)と若干の増加。ただ、入学者比率・志願者数ともに横ばいの状態が続いており、入試統計はまだ集計中だが、2026年度入試もさほど変わらないと予測している。
 2027年度入試も大きな動きはないと思われるが、各大学・学部とも細かな変更点はあるので注意してもらいたい。また、ここ数年で目立っているのが、出願条件で成績基準の設定を下げている大学が増加傾向にあることだろう。国立大は、元々出願条件のハードルが高かったので、少し成績基準を下げるくらいの方が良いのではと考えられる。そして、共通テストを課す推薦は6割近くとなっている。国立大においては、どの入試区分で受験するかは関係なく、受験生には共通テスト対策をしっかりと指導してもらいたい。
<公立大>
2026年度入試は実施大学94校(98.9%)、実施学部数251学部となっており、前年度とほぼ変わっていない。実施しないのは京都市立芸術大の1校のみ。入学者比率は2025年度が26.9%(前年度26.0%)と若干の上昇。公立大の入試は、良くも悪くもあまり変動がないというのが現状である。
 2027年度入試も大きな動きはないと思われるが、共通テストを課す推薦が若干増加傾向にあるので注意してもらいたい。また、公立大は地元枠・全国枠の2枠で実施されていることが多く、全国枠の方が競争率は高くなっている傾向があるので十分留意してもらいたい。そして、国立大同様、1校からの推薦人数を制限している大学はまだまだ多いので、受験生には国公立大を志望する場合には、早めに担任や進路指導の先生方に相談することも指導してもらいたい。
<私立大>
2026年度入試は実施大学497校(85.7%)、実施学部数1,740学部となっており、前年度より若干減少している。入学者比率は2025年度が38.8%(前年度40.3%)と若干の減少。やはり募集人員・志願者数ともに総合型に流れている傾向がある。そういった中で、公募制推薦を復活させている大学も数校ある。ただ、公募制推薦に関しては、東海地区、近畿地区を除き、あまり活用されていないというのが実情ではないだろうか。
 2027年度入試は、全学部的に実施する基礎学力テスト型を導入する大学が近畿地区以外でも増加するのではないか予測している。ただ、こういった基礎学力テスト型では、学力試験だけではなく、成績基準や提出小論文なども点数化されているので、そういった部分もしっかりと対策させてもらいたい。ここ数年はあまり変更がなかった公募制推薦だったが、2027年度入試では公募制推薦を復活させる大学も出てくる可能性はあるので、各大学の入試情報には十分注意してもらいたい。

ニュースフラッシュ

◆2026年度国公立大2段階選抜状況(前期日程)の概要

国公立大の2026入試で前期における第1段階選抜不合格者数は4,135人で、前年度同日程より324人減となった。事前の予告大は国立大が44校128学部、公立大が22校48学部だったが、実際に実施したのは国立大が26校44学部、公立大が9校11学部であった。

2段階選抜の取り止め及び緩和により第1段階選抜合格となった者の数等をみると、次のとおりであった。

(A)予告どおりの倍率で
実施した場合の不合格数
(B)実際の第1段階選抜
不合格者数
(C)取り止め及び緩和で
第1段階合格となった者数
国立大 3,817人 3,547人 270人
公立大 711人 588人 123人

上記C欄の内訳をみると、取り止めた大学・学部等が国立大6校8学部(その人数150人)、公立大2校2学部(同118人)、そして緩和したケースは国立大が7校13学部(同120人)、公立大は2校3学部(同5人)となった。

実施予告を行った大学で実際に第1段階選抜を不合格となった人数をあげると次のようであった。

<国立大>
旭川医科大81人、東北大36人、秋田大40人、筑波大78人、千葉大158人、東京大835人、東京科学大342人、一橋大378人、新潟大46人、金沢大82人、福井大228人、岐阜大73人、浜松医科大135人、名古屋大16人、京都大136人、大阪大191人、鳥取大29人、岡山大21人、山口大66人、徳島大6人、香川大68人、愛媛大141人、高知大33人、長崎134人、熊本大58人、大分大136人
<公立大>
福島県立医科大102人、千葉県立保健医療大36人、東京都立大357人、横浜市立大24人、名古屋市立大8人、京都府立医科大29人、大阪公立大10人、奈良県立医科大2人、和歌山県立医科大20人

全般的にみれば、医学部での不合格が中心で、国立大では東京大、公立大では東京都立大の不合格者が群を抜いている。また、前年度1次不合格者数ゼロから大幅に増加したのは旭川医科大、金沢大、福井大などがあげられる。

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