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総合型・推薦型選抜エクストラ6月10日号

◆弊社調査で2026年度総合型選抜の実施状況が判明

総合型選抜情報

◆弊社調査で2025年度総合型選抜の実施状況が判明

現在、弊社では全国版「総合型選抜年鑑」を7月上旬に全国の高等学校へお届けするために作業を進めているが、5月26日時点で全ての国公私立大・短大の総合型選抜の実施状況調査が次のとおりまとまったのでご報告する。

<設置区分> <募集校数> <総合型選抜校数> <総合型選抜実施率(前年度)>
国立大 81校 67校 82.7%(80.5%)
公立大 95校 49校 51.6%(47.4%)
私立大 580校 558校 96.2%(94.7%)
公立短大 13校 10校 76.9%(76.9%)
私立短大 224校 221校 98.7%(98.4%)

国立大はこの4年間でかなり増加した。2026年度からは上越教育大が加わり、全体の実施率も81.5%と右肩あがりとなっている。公立大も札幌医科大、名寄市立大、神奈川県立保健福祉大、三条市立大、福知山公立大が加わり、実施校数も49校に増加している。

私立大は、学生募集校は前年から2校減少の580校。新規実施の顔ぶれをみると、日本赤十字北海道看護大、北海学園大、日本赤十字東北看護大、自治医科大、日本赤十字看護大、一宮研伸大、大阪物療大、日本赤十字広島看護大、日本赤十字九州国際看護大などが加わり、総合型選抜実施校は前年より7校増え、実施率も96.2%へ上昇している。

公立短大は、募集校数は前年と同じ13校で、実施校も10校と変わっていない。

私立短大は、本年度も募集停止がかなり多く、学生募集校は247校から224校へ大幅に減少。新規実施校が2校あり、総合型選抜実施率は前年より若干上昇して98.7%となっている。新規実施では山梨学院短大、関西外国語大短大部がある。

◆地区別:2026総合型選抜の地区別実施状況

弊社が調査した2026総合型選抜の地区別実施状況を示すと、次のとおりとなっている。

<地区> 国立大 公立大 私立大 公立短大 私立短大
北海道・東北 14校 11校 56校 3校 29校
関   東 14校 4校 200校 0校 61校
中   部 10校 9校 89校 3校 43校
近   畿 9校 5校 118校 1校 37校
中国・四国 9校 10校 42校 2校 28校
九   州 10校 7校 53校 1校 30校

国立大は各地区とも同程度の実施状況だが、北海道・東北地区、関東地区の実施校数が最も多い。公立大に関しては北海道・東北地区、中部地区、中国・四国地区、九州地区の実施状況が目立っている。

私立大における総合型選抜実施校は、やはり関東地区が200校と群を抜いて多く、次いで近畿、中部地区となるが、実施率で見ると近畿地区(99.2%)、中国・四国地区(97.7%)、北海道・東北地区(96.6%)、九州・沖縄地区(96.4%)、中部地区(95.7%)、関東地区(94.3%)という順になっている。志願者数では全体の6割弱を占める関東地区が、実施率では一番低くなっているという、意外な結果となっている。

私立短大の場合、実施率が全国平均98.7%とほぼすべての短大で実施されている。総合型選抜を実施しないのは近畿大短大部、東洋食品工業短大、松山短大の3校のみとなっている。

学校推薦型選抜情報

◆私立大:公募制推薦型の地区別特徴を形成する4大要因

私立大の公募推薦入試の動向を形成する要因として、(1)成績基準の高低や有無、(2)専願制か併願制か、(3)選考方法(受験負担の軽重)、(4)大学の知名度、の4つがあげられる。これら4つの要因がどうからむかによって、各地区の入試動向が決定づけられるといっても過言ではない。

<北海道・東北地区、関東地区>
人気私立大の多くが3.5~4.0以上の高基準で、中堅私立群でも3.0~3.3以上の明確な基準を設けているケースが多い。専願制が主流であるため、志願者数は多いところでも千人前後の規模で、年度ごとの変動も小幅にとどまる。選考法では基礎学力試験より小論文が多いのも、受験生には心理的なブレーキとなっている。
<中部地区>
全般に成績基準が緩やかで併願制も多いが、志願者が千人を超える私立大は多くないが、愛知大、愛知学院大、愛知淑徳大、中京大、名城大などがあげられる。選考方法では、基礎学力試験を課すタイプが増加傾向にある。また、年度により隔年現象がよく見られる地区なので要注意だ。
<近畿地区>
例年、公募志願者数が全国の7割弱を占める最激戦地区である。それは成績基準撤廃、併願制、軽量型学科試験中心(プレ一般型)という3つの要因がそろい、なおかつ人気の高い中堅上位校群の多くが一般推薦を実施するためである。特に近畿大、龍谷大、京都産業大の3校が抜きん出ており、大学・学部・学科によっては、5~10倍もの激戦となるケースも珍しくない。
<中国・四国地区>
成績基準が全般に緩やかで併願制が主流だが、地元大学の推薦活用は低調である。知名度の高い私立大が限られ、高学力層は国公立大や他地区の有名私立大へ流れる傾向が目立つ。
<九州地区>
この地区の主要私立大は専願制が中心で、成績基準もやや高く、全般に推薦戦線はさほど活発ではない。ほとんどが1倍台の競争率で、志願者数も少ないが、その中では福岡大の人気が群を抜く。

◆弊社調査でみる私立大の地区別志願・合格状況(2024年度)

弊社では例年、公募制昼間部(一般・ユニーク推薦)の志願者数・合格者数の調査を行っている。データ非公表や指定校制等を含むケースもあるが、公募制全体の動向を把握するための目安として実施している。2025年度の集計はまだ完了していないので、2024年度の集計結果を用いて、各地区の志願者数・合格者数をみると、下記グラフのとおりとなっている。

私立大の地区別・公募制推薦志願者・合格者状況

近畿地区の公募推薦戦線は群を抜くスケールで、平均倍率も2.4倍(前年2.6倍)と全国で最も高い。関東地区と近畿地区を比べると、志願動向は「東低西高型」の構図が明白に見て取れる。

ニュースフラッシュ

文科省:2026新設申請の学部・学科等を公表

文科省はこのほど2025年度新設申請の受付状況を公表した。大学の新設(専門職大)、学部・学科の新設、定員増(3月末申請)を申請している。前号では、弊社独自の情報収集でご紹介したが、ここで改めて申請情報をお伝えする。なお、学部・学科の認可は8月末になる見通しだ。

[1]大学の学部新設

■太田医療科学大学(群馬県太田市)
健康科学部=リハビリテーション学科理学療法学専攻80・作業療法学専攻40
■コーイノベーション大学(岐阜県飛騨市)
共創学部=地域共創学科120
■大阪医療大学(大阪府大阪市)
医療看護学部=理学療法学科40・看護学科40
■西日本看護医療大学(福岡県北九州市)
看護学部=看護学科80
■博多大学(福岡県福岡市)
データサイエンス学部=データサイエンス学科160
■福岡国際音楽大学(福岡県太宰府市)
音楽学部=音楽学科80
■武雄アジア大学(佐賀県武雄市)
東アジア地域共創学部=東アジア地域共創学科140

[2]短期大学の新設

■那須短期大学(栃木県那須塩原市)
看護学科(3年)40

[3]大学の学部新設

<公立大>
■旭川市立大
地域創造学部=地域創造学科100
<私立大>
■東北公益文科大
国際学部=国際コミュニケーション学科40
■共愛学園前橋国際大
デジタル共創学部=デジタル共創学科100
■平成国際大
情報デザイン学部=情報デザイン学科100
■跡見学園女子大
情報科学芸術学部=情報科学芸術学科80
■文京学院大
ヒューマン・データサイエンス学部=ヒューマン・データサイエンス学科110
■帝京平成大
共創学部=デジタル共創学科99
■学習院大
国際文化交流学部=日本文化学科140・国際コミュニケーション学科170・英語コミュニケーション学科45
■昭和女子大
総合情報学部=データサイエンス学科60・デジタルイノベーション学科50
■大正大
情報科学部=グリーンデジタル情報学科60・デジタル文化財情報学科60
■日本医科大
医療健康科学部=看護学科120
■亜細亜大
健康スポーツ科学部=健康スポーツ科学科100
■花園大
教育学部=初等教育学科80
■桃山学院大
工学部=工学科160
■近畿大
看護学部=看護学科110
■畿央大
健康工学部=建築デザイン学科55・健康イノベーション学科35
■四国大
デジタル創生学部=デジタル創生学科100

[4]大学の学科新設

<私立大>
■高崎健康福祉大
人間発達学部=心理学科4
■人間総合科学大
人間科学部=心身健康科学科40
■芝浦工業大
システム理工学部=生命科学課程180
■新潟医療福祉大
医療経営管理学部=健康データサイエンス学科45
■梅花女子大
文化表現学部=舞台芸術表現学科40

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