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総合型・学校推薦型選抜エクストラ4月25日号

総合型選抜対策:2024生徒指導スタートのポイント

総合型選抜情報

◆総合型選抜対策:2024生徒指導スタートのポイント

2024年度入試に向けスタートを切るに当たり、総合型選抜対策に関する基本的な指導ポイントを整理しておこう。言うまでもなく、大学により総合型・推薦型の実施状況は異なる。総合型選抜のみでは志望校の選択範囲は限られる(特に国公立大)。総合型・推薦型・一般選抜の3区分を通して受験態勢を確立し、最終的には一般選抜のための学習対策を貫徹する姿勢が大切であることを早い段階から十分生徒に周知しておくことが肝心だろう。

その上で、総合型選抜を活用させる際のキーポイントとして、次のような事柄があげられる。

  • (1)第1志望校(学部・学科)を早期に確定すること。総合型選抜の多くは専願制で実施される(私立大では7割程度が専願制)。入学して悔いのない大学・短大であることが、生徒の将来にとって重要である。
  • (2)総合型選抜は、個性豊かな学習や活動に取り組んでいる生徒に向く。多様な生徒の中には、いわゆる受験のための学習にはさほど熱意はないが、ユニークな自主研究や課外活動・資格取得には情熱を注ぐ者も多い。そうした若者にとって、人物重視型の総合型選抜は最適の受験ルートになる。
  • (3)大学入学後、また大学卒業後にやりたいことが明確であること。総合型選抜では大学入学の目的や計画、将来のヴィジョンがきびしく問われるので、高3の早い段階で、将来を含めた進路計画ができている生徒に向く。中堅私立大群の場合、推薦型の成績基準や合格者レベルには届かなくても、入学熱意や大学生活への目的観などによって、総合型選抜で合格できるケースも多々ある。
  • (4)総合型選抜の選考法は多彩で、生徒に向くパターンの選択に留意させること。多くの書類のほか、面談・面接、口頭試問、課題レポート、小論文、プレゼンテーション、集団討論、スクーリング、各教科・科目に係るテスト、共通テストなど様々な選考法があり、生徒の個性・能力に適した選考法のチェックにも注意させる必要がある。特に国立大志望者にとっては、年間を通して共通テスト対策を貫徹することが大切であるが、総合型実施校は着実に増加しており、総合型選抜への注目度は高まりそうだ。

なお、7月上旬には弊社の全国大学・短期大学「総合型選抜年鑑」が発行されるので、これも生徒の啓発に役立ててほしい。

◆総合型選抜による大学入学状況

この10数年で、AO入試および総合型の実施状況は格段に進展したが、設置者別にみると、それぞれの入学者比率・入学者数には大きな差異がみられる。2022年度の文部科学省統計によると、総合型入学者が全体に占める比率は、下記グラフのとおりとなっている。


AO入試(総合型)区分の大学入学者比率


文科省の2022年度入試結果統計によると、2021年度と比べ、国立大は全体の入学者は微増、総合型入学者数も28人の微増で、総合型入学者比率は前年より0.1ポイント上昇して5.6%であった。公立大は全体の入学者数は微増、総合型入学者数は微減となり、総合型入学者比率は前年と同じ3.8%であった。

私立大の場合、全体の入学者数が約9千人増となり、総合型入学者数も約1千人増え、総合型入学者比率は、前年の14.7%から15.7%に上昇している。

一方、短大では公立・私立とも入学者数が減少し続けているが、私立短大における総合型入学者比率はこの6年で24.8%→26.5%→28.9%→30.4%→29.2%→30.7%という推移を辿っている。

学校推薦型選抜情報

◆学校推薦型選抜対策:2024生徒指導スタートのポイント

2024年度入試に向けてスタートを切るに当たり、学校推薦型選抜に関する基本的な対策・指導の主要ポイントを整理しておこう。言うまでもなく、学校推薦型選抜は国公私を問わず、導入率が高く、実施学部も豊富なので、現役合格の確保には欠かせない受験ルートだが、最終的には一般選抜の学習対策も貫徹する姿勢が大切であることを早い段階から十分生徒に周知しておくことがきわめて大切である。

その上で、学校推薦型選抜を活用させる場合のキーポイントとして、次のような事柄があげられよう。

  • (1)国公立大は全て専願制だが、私立大には専願制・併願制の2タイプがあること。当然ながら、専願制のケースは第1志望であることが望ましく、入学して悔いの生じない大学・短大であることが、生徒の将来を大きく左右する。併願制のケースは、中部・近畿・中四国に多く、複数校の併願も可能だが、やはり志望熱意の高い大学・学部を選択するのが原則だ。
  • (2)一般推薦・ユニーク推薦の2タイプがあること。募集枠からみれば一般推薦が主流で、このタイプではやはり一定程度以上の成績水準(3.0~3.5以上)が必要になるので、前期の校内テストにはベストを尽くすよう指導しておきたい。ただし、学力試験を主要な選考法とするケース(特に近畿地区)は、成績基準を設けないのが一般的だ。いずれにしても、第1志望校の成績基準は、3年次の早い段階で確認させておく必要がある。
    一方、ユニーク推薦は、自主的な特別・課外・社会活動や各種の検定資格等の実績を持つ者に向く。学校推薦型選抜が多様な個性・資質・キャリアを受け入れる入試ルートであること、上位私立大群も活発に導入していることなどを周知しておきたい。ただし、自己推薦等は2021入試から総合型選抜へ移行しているので注意してもらいたい。
  • (3)学習・生活の両面でまじめさが必要なこと。推薦入試は調査書によって、高校時代の学習状況(所見含む)と出席状況その他の生活態度をきびしく検証する入試である。成績が志望校の基準を満たさない者はむろん、欠席日数がきわめて多い者、出席停止の記録がある者などは学校推薦型選抜の活用は難しい。
  • (4)主要な選考法は、調査書プラス面接(口頭試問含む)、小論文、学力試験、実技の4タイプ。志望校の選考法を十分研究し、ふだんから基礎学力強化を含め万全の対策を徹底することが大切である。また、国公立大志望者は年間を通して共通テスト対策にもベストを尽くすことも肝要だろう。

◆学校推薦型選抜による大学入学状況(入学者比率)

推薦入試制度の歴史は長く、国公私立大・短大それぞれで定着している。2022年度文科省統計によると、指定校制を含む入学者比率(推薦入学者数)は、下記グラフのとおりとなっている。


推薦入試(学校推薦型)区分の大学入学者比較


国立大の推薦入学者比率は過去数年若干低下傾向にあったが、2020年度は12.4%へ若干上昇したが、2021年度からは再び低下し、2022年度は11.7%であった。公立大は、前年度に続き、全体・推薦入学者数ともに若干増加し、推薦入学者比率はここ4年で25.1%→25.3%→26.1%→25.8%で推移している。私立大の場合、2021年度はかなりの志願減となったが、2022年度は全体・推薦型の入学者数がともに若干の増加。推薦入学者比率はここ4年で42.6%→44.4%→43.5%→41.7%という推移を辿っている。

一方、短大の方は公私とも全体の入学者数、推薦入学者数はともに減少した。推薦入学者比率も公立が43.2%→40.4%へ低下し、私立も58.0%→55.9%へ低下している。

ニュースフラッシュ

◆2022(令和3)年度大学入学者選抜実施状況の概要(1)総合型選抜

文科省は2022年度国公私立大・短大で最初の総合型選抜実施状況のまとめを公表した。入試全体の志願動向としては国立大が約2万1千人増、公立大が約4千人減、私立大が約3万2千人増という状況の中で、総合型選抜の概要をご紹介する。

<国立大>
総合型選抜の実施大学・学部数は前年より1校増、7学部減の64校243学部となった。実施校数は全体の78.0%にまで伸びたが、学部数はまだ61.8%にとどまっている。志願者数は前年度から559人の若干減少。合格者数は83人増の5,494人。平均倍率は前年の2.9倍から2.7倍へダウンした。入学者数は5,439人で、全入学者の5.6%を占め、5年連続で上昇している。
<公立大>
実施大学・学部数は前年と変わらず38校76学部で、実施校数は全体の40.0%、学部数では36.5%と依然として低い水準のままだ。志願者数は前年より若干減少し4,014人だった。合格者数は13人増の1,313人。平均倍率は3.3倍→3.0倍とかなり下がった。入学者数は微増の1,294人で、総合型入学者比率は前年度の3.8%と同じである。
<私立大>
実施大学・学部数は550校1,708学部で、前年より8校54学部と4年連続で大幅に増え、特に学部数の増加が際立っている。実施校数は全体の91.4%、学部数では89.5%で、実施率も伸びている。志願者数は約4千人増で、182,003人となり、過去最高を更新したことが特筆される。合格者数は前年より約1万人の増加で96,172人。平均倍率はここ5年で1.8倍→1.9倍→2.2倍→2.1倍→1.9倍という推移を辿っている。入学者数は約7千人増で78,175人で、私大全入学者の15.7%を占め、前年度より1.0%上昇している。
<公立短大>
実施短大・学科数は前年より1校3学科増え、8校20学科となった。志願者数が309人→343人、合格者数が223人→271人と若干増加している。総合型入学者比率は前年の9.2%から11.5%へ上昇している。
<私立短大>
実施短大・学科数ともにやや減少し、269校500学科。実施校数は全体の96.4%、学科数で94.9%となっている。志願者数は13,468人で約1千7百人減、合格者数は972人減少して12,522人となり、平均倍率は前年と同じ1.1倍であった。入学者数は11,888人で、総合型入学者比率は前年の29.2%から30.7%と若干上昇した。

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